
直葬でも喪主挨拶は必要なのかな?
直葬後の挨拶状って何を報告したらいいんだろう?
こんな疑問に答えていきたいと思います。
この記事でわかる事
- 直葬での喪主挨拶の文例
- 直葬後の挨拶状の文例
葬儀では喪主から参列者へ向けて挨拶をする場面が多数あります。
人生で何度もあることではないので「何を言えばいいんだろう」と悩みますよね。
そして直葬後の挨拶状。
「何の報告をするべきなのか」「何を書けばいいのか」わからない事が多いです。
そこでこの記事では「直葬(火葬式)は喪主挨拶も大事だけど挨拶状を重視しよう!」という内容で挨拶の文例から挨拶状の文例まで紹介していきたいと思います。
この記事を読めば「挨拶の文例と挨拶状の文例」をしっかりと把握する事ができます。
読みたい内容へジャンプ
直葬での喪主挨拶は必要?
直葬でも参列してくれた人達に向けての挨拶は必要です。
葬儀における挨拶は「参列してくれたお礼」「生前の交流に対してのお礼」や「今後も遺族と変わらないお付き合いを」という意味合いでするものだからです。
しかし、直葬は一般的な葬儀と違い「お通夜」「告別式」「精進落とし」のどれも執り行う事がなく、挨拶をする場面がなかなか浮かんできません。
直葬で挨拶をする場面は「炉入れの直後」「収骨の後」が適切です。
参列者が解散する前に喪主として挨拶をすることで感謝を伝えます。
直葬の喪主挨拶での文例
挨拶の文例
皆さん、本日はお忙しいなか、火葬にお立ち会いいただき、誠にありがとうございます。
おかげさまを持ちまして、滞りなく荼毘(だび)にふすことができました。
父の生前の希望により、葬儀をせずに火葬だけという形式をとらせていただきましたが、本当にかけがえのない身内だけで、こうしてゆっくりと見送ることができたことは、家族にとって大事な想い出になることと思います。
父亡きあとも、私たち家族と変わらぬお付き合いをしていただけますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
本日は、本当にありがとうございました。
挨拶の文例
父は退職後も町内会の役員を務めるなど精力的に活動しており、すこぶる元気でした。
あまり家にもいないほど活動的な父でしたが、昨年末に体調を崩し癌が発覚して入院。
それ以来家族で力を合わせて看病してまいりました。しかし、治療の甲斐なく入院先の○○病院で息を引き取った次第です。
今は私たち家族を優しく見守ってくれていると思います。
本日はこうして皆様にお見送りいただきまして、父も喜んでいることでしょう。
父に代わり心からお礼申し上げます。
ありがとうございました。
喪主の挨拶をする時の注意点
喪主挨拶の際に注意するポイントは以下の2点。
- 忌み言葉を控える
- 緊張しすぎない
1つずつ解説していきます。
忌み言葉や重ね言葉は控える
忌み言葉は「不幸が連続することを連想させる不吉な言葉」の事を言います。
主な忌み言葉
- 死
- 消える
- 落ちる
- ますます
- いよいよ
- 再び
- 追って
- 引き続き
などがあります。
緊張しすぎない
普段から挨拶に慣れている場合でも、葬儀などの厳粛な場での挨拶は緊張してしまいます。
ただ、直葬の場合は参列者も少なく、身内である場合がほとんど。
なので、焦らずに一言ずつゆっくりと気持ちを伝える事が大切です。
直葬でも挨拶状は必要?
参列者の少ない直葬においても挨拶状を送るケースが多いです。
直葬の挨拶状は一般の葬儀の挨拶状と違い「亡くなったことの周知」の為に送る挨拶状となっています。
ちなみにですが、一般の葬儀の挨拶状は「一連の法要が無事に終了したことへの感謝と報告」の為に出しています。
直葬の挨拶状の例文
文例
父 ○○儀 かねてより療養中でしたが
去る~月~日逝去いたしました
葬儀は近親者にて滞りなく相済ませました
故人生前中はひとかたならぬご厚誼を賜りまことにありがとうございました
ご厚情に深謝し謹んでご通知申し上げます
お知らせが遅くなりましたことを深くお詫び申し上げます
令和~年~月~日 (住所など)(喪主名)
このような内容で、葬儀を直葬で行ったことと通知が遅れた事のお詫び、生前お世話になったお礼を書いていきます。
喪中ハガキで知らせる場合の文例
文例
喪中につき年末年始のご挨拶を慎んでご遠慮申し上げます
去る八月に祖父 ◯◯が永眠いたしました
葬儀におきましては 故人の生前の遺志により
誠に勝手ながら近親者にて執り行いました
通知が遅れましたこと深くお詫び申し上げます
尚 お供えや御香典につきましてはご辞退させていただきたくお願い申し上げます
生前賜りましたご厚誼に深く感謝いたします
直葬で香典をもらった時の挨拶状
香典返しの挨拶状は「香典をもらったお礼と忌明けのお知らせの為に出す」挨拶状です。
一般的な葬儀だと、葬儀の参列や香典のお礼を伝えるのですが、直葬の場合は参列について書く必要はありません。
書く内容は以下の通りです。
- 故人の名前
- お礼の言葉
- 忌明けの報告
- 香典返しの贈答
- 略儀であること
- 差出人の名前
挨拶状を書くうえで注意したい点は以下の通りです。
- 句読点は使用しない
- 重ね言葉を使用しない
- 時候の挨拶は使用しない
- 頭語と結語は両方入れるか、どっちも入れないか統一する
香典をもらった時の挨拶状の文例
文例
謹啓
先般 父 ◯◯ の死去の際はご鄭重なる弔詞を頂き
且つ過分なお供物を賜りましてご芳志の程誠に有難く厚く御礼申し上げます
おかげをもちまして~月~日に四十九日忌を迎え滞りなく法要を営むことができました
忌明けに際しまして供養のしるしまでに心ばかりの品をお届け致しました
何卒ご受領くださいますようお願い申し上げます
本来であれば拝趨の上お礼申し上げるべきところではございますが
書中をもって失礼ながら謹んでご挨拶申し上げます
敬白
令和~年~月~日 (住所など)(喪主名)
直葬で挨拶状を送る際のポイント
直葬で挨拶状を送る時のポイントは3つあります。
- 挨拶状を送るタイミング
- 誰に出すのか
- 直葬で執り行ったことのお詫び
挨拶状を送るタイミング
挨拶状は四十九日法要が終わった後に出すものですが、直葬だと送るタイミングが変わってきます。
直葬では葬儀を省略していて亡くなった事が周りに伝わりにくくなっています。
なので、直葬の場合だと四十九日法要を待たずに亡くなってから1週間〜2週間前後で挨拶状を送りましょう。
ココに注意
香典を頂いた場合は、亡くなった事を知っているので、通常通り四十九日法要が終わってからの挨拶状で構いません。
挨拶状を誰に出すのか
挨拶状は誰に出すという決まりはありません。
だからこそ、出す相手を選ばなくては後の人間関係に影響を与えかねません。
一般的に挨拶状を送る相手として言われているのが以下の通りです。
- 故人が親しかった友人・知人
- 故人と家族の仕事関係者
- 交流のある親族
などに挨拶状を送ることがほとんどです。
直葬で執り行った事のお詫び
直葬の場合、ごく身近な近親者のみで葬儀を執り行います。
なので、故人と親しくしていた方達は最期のお別れに立ち会う事ができません。
さらに逝去した事を遅れて知るので気分を害する方が出てくる可能性もあります。
そういった方へのフォローの意味も込めて「直葬で執り行った事へのお詫び」をしなくてはいけません。
今後のお付き合いも考えて、気配りする事を忘れないようにしましょう。
【まとめ】【文例あり】直葬(火葬式)は喪主挨拶も大事だけど挨拶状も重視しよう!
今回は、直葬においての喪主挨拶や挨拶状について解説させて頂きました。
喪主の挨拶も事後の挨拶状も初めての時は分からない事が多くて悩みますよね。
挨拶も挨拶状も故人の為に集まってくれたり、お気遣いして頂いた事に対しての敬意にもなります。
今回の記事がお役に立てたら幸いです。